映画日録

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一番好きな映画は『バベットの晩餐会』、一番つまらなかった映画は『パッチギ』。視聴した映画の感想を書いていきます。読者登録、コメントお待ちしております。

ジョーカー

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2019年10月19日(土)

ジョーカー 122分 視聴

 

あまりベタ過ぎるのは見たくない質だが、この映画は予告編を見ている時から興味があったので視聴した。

私の友人から、演者の演技は素晴らしいが、ストーリーは良くないと聞いていたので、その先入観を持って映画を見た。

 

物語は、主人公が一般人からジョーカーになるまでの話。元々主人公には精神に疾患があった。それは、幼少期の家庭環境から来ているものだった。基本的には幼少期の描写はなく、成人してからの話が繰り広げられていた。

成人してから母と二人暮らしで、細々と生活していた。そんな中、仕事で上手くいかなかったり、病気が悪化したり、不幸が積み重なっていく。さらに、物語が進むごとに、自分の幼少期、母親について、知っていくこととなる。この話は主人公にとって、良いことは何もなく、災難が続いて不満が溜まり、悲哀のみが残る。

ジョーカーは、その悲しみを行動に置き換えて様々な方法で表現する。上流階級の人間からは忌み嫌われるが、下流階級の人間からはヒーローと崇められる。その小さな行動がジョーカー1人から大勢に変わり、コメディから殺人へと変貌を遂げていく。

 

ストーリーとしては、最後のシーン以外は良かったと思う。なぜなら、ストーリーを重視しているというよりも主演男優の演技を魅せるような場面が多かったように感じたからである。視聴者が物語よりも俳優の演技に注目するように出来ているように見えた。私の友人は、演出側の意図に上手く引っかかっているのではないかと感じた。

私はこの映画を見て、病んでいる人の話だったので、私自身が気持ち悪がるかと思ったが、何も感じなかった。気持ち悪がるどころか、少し賛同出来る箇所があった。私が学生の頃であったら、鼻で笑ったりしていたであろう光景が、今の自分では、人が壊れていく部分を見るとその気持ちが分かってしまうようになっていた。よって、私は病んでいるということが再確認できた。

日本でヒット、世界的にヒットしていると耳にするが、理由としては映画をただ見に来ているのではなく、世の中に病んでいる人が多いのではないかとちょっと考えてしまう。

幸せを感じて生きている人がどれぐらいいるのだろう。私は、この病んでる状況を打破するために、幸せになるのではなく、幸せを多く感じることが出来る心を手に入れたい。この映画では行動することの重要性も教えてくれたような気がする。私は、この自分の満足できない状況を打破するために、環境を変える行動をこれからも続けていく。