映画日録

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一番好きな映画は『バベットの晩餐会』、一番つまらなかった映画は『パッチギ』。視聴した映画の感想を書いていきます。読者登録、コメントお待ちしております。

湯を沸かすほどの熱い愛

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2020年7月12日(日)

湯を沸かすほどの熱い愛 125分 視聴

何でもそうであるが、新しいことを次々に始めるとどんどん手札が無くなり、したいことが無くなってくる。そのため、何かに触れ、新しいことを発見することが重要になり、手札を溜めていかなければならない。映画もそうである。見たい映画を次々に見ていくと、見たい映画が無くなってくる。そこで、レンタル店に出向いて、その場で探し、見たいものをレンタルするのも良いが、時間がかかってしまう。それが楽しいのではないかという人もいると思うが、私は、その時間が無駄と感じてしまうことが多々ある。なぜならば、そういった方法で見る映画を選定すると、ハズレの場合が多いからである。

今回、視聴した映画に関しては、ベタであるが、面白い映画まとめサイト等を閲覧し、見つけ出した。どのサイトを見ても、上位に君臨しており、見る価値があるのではないかと錯覚させられた。しかも、私が見ていたサイトは、泣ける映画ランキングとかいう何の捻りもないようなベタベタのものであった。信用できるのであろうかと感じたが、泣ける映画を探している自分も痛々しいので良しとする。

 

ある家族の物語であった。ある家族といっても、少々複雑であり、家族で風呂屋を営んでいたが、旦那に失踪されたので、それを休業し、パン屋でバイトし生計を立てていた。一人娘がおり、そちらも難ありで、学校でいじめられている。予告にも流れていたが、序盤で主人公である母親が癌を患い、余命が約3ヶ月と診断される。お先真っ暗で、大抵の人であれば、落ち込み何も手につかなくなると思うが、この主人公は、残り少なくなった命で出来る限りのことを行っていく。それにより、家族はもちろんのこと、今まで出会った人、これから出会う人達に、影響を与えていく。

上記に記載した通り、物語としては、悲しいものとなっている。しかし、主人公は、このような立場でありながら、パワフルな面を見せ、人々に元気と笑顔を与えていく。この私から見て、元気がない現代にとっては、すごく影響を与えたのではないかと思った。よって、共感を生み、評価されているのではないかと感じた。

 

私は、映画の作りとしては、普通だと感じた。おそらく自分の中で、好きなジャンルではなかったので、私の脳に、心に影響を与えなかったのだと考える。もしくは、私の心が腐っていることにより、何も感じなかった。私は、元気が有り余っているので、何も感じなかったのかもしれない。涙を流すどころか、感動すらもあまりしなかった。ベタな物語は、あまり好きではないのかもしれない。ただ一点だけ良いと思ったのは、最後の方の風呂場の浴槽シーンの映し方は、声が漏れるほど良かった。