さらば青春の光
2020年3月23日(月)
さらば青春の光 117分 視聴
これは、オアシスのリアム・ギャラガーが一番好きな映画と発言していた。また、小説『グミ・チョコレート・パイン』の中にも登場していたこともあり、前々から興味は持っていた。後々調べて分かったとこであるが、ザ・フーのロックオペラを原作としているらしい。この手の映画は、あまり記憶に残らず、その時だけを楽しむようなものが多い印象である。舞台はヨーロッパで、不良の若者を題材にしているとなれば、尚更である。
物語としては、主に若者集団の抗争を描いたものであった。『池袋ウエストゲートパーク』のカラーギャングの対立のようなものだ。主人公ジミーの属するモッズと敵対するロッカーズの生活を約2時間映していく。その中で若者の労働の気怠さやどこにも吐き出すことの出来ない有り余った力、日々の退屈さを抑えるはけ口としてのドラッグ等を永遠と繰り返していく。そこに性欲だけが唯一繋ぎである恋愛模様も追加されていた。
はっきり言って、見る価値のない映画であった。私は、映画を見だして、全く面白くないにしても、とりあえずは最後まで映画を視聴する。最初は、面白くなくても、最後には、面白くなることもあるからだ。しかし、この映画は、スポットを当てるような場面もなく、終始退屈が流れていた。主人公が、労働のつまらなさを嘆いていたが、こっちのセリフだと言いたくなる程であった。
私が、中学生の時に見たとしても、憧れなどは全くなかったであろう。それどころか、哀れだと感じていたであろう。推測であるが、この映画は、若者に向けて制作したものであると思う。このようなものに憧れるダサい若者は、どれほどいるのであろう。もし、憧れるような人がいるのであれば、私は、その人を軽蔑する。20歳も超えて働きだした若者が、社会に甘えて悪さをして、日々の退屈に文句を言い、何も変えようと行動しないような人を見ると、私は同じ空気を吸いたくない。
この映画が、どういう趣旨で制作されたのかは、知らないが、ただただつまらなかった。『池袋ウエストゲートパーク』を視聴したときは、ユーモアが盛りだくさんであったので、憧れを持てたのであろう。私が、書いている感想は、おそらく映画の趣旨とは違い、現実世界の話をしてしまっているが、悪さは15歳までにしてほしいと思う。
この映画が、つまらないと言うことを知れただけの2時間であった。